『シネマ・レガシーvol.1 監督 宮崎大祐セレクション』(5/19up)

Cinema Legacy 01
上映機会の少ない作品にスポットをあてたインディーズ傑作選。
題してシネマ・レガシー。第1回は宮崎大祐監督がセレクト。

「ようやく過ごしやすくなった春の日の夜に、広いとは言えない椅子の上に二時間近く拘束され、その間スマホをいじることも会話することも許されない。きょうびそんな過酷な環境を経て、それでもなお、あなたの人生を180度転回させる可能性が高い作品だけを選びました。」

宮崎大祐 プロフィール
大学卒業後、フリーの助監督として活動。2011年に脚本を担当した『孤独な惑星』が話題を呼ぶ。同年、初の長編作品『夜が終わる場所』を監督。世界中の国際映画祭に出品され、トロント新世代映画祭では特別賞を受賞。2013 年にはイギリス・レインダンス国際映画祭が選定した「今注目すべき日本のインディペンデント映画監督七人」にも選ばれ、2014年には日本人監督としては実に四年ぶりにベルリン国際映画祭のタレント部門に招待された。同じく国際映画祭で話題となった長編二作目にあたる『大和(カリフォルニア)』が四月より全国公開中で、シネマ・ロサでも5月26日より上映される。また6月2日からは宮崎大祐監督作品特集上映を開催。そして、制作・監督したアジア四ヶ国によるオムニバス映画『5TO9』が同じくシネマ・ロサにて6月9日より公開。最新作は『TOURISM』。

5月19日(土)
『Dressing Up』 2012年/68分 監督:安川有果
○作品コメント
世界に対して宣戦布告する主人公の少女の孤独な心の葛藤に、激しく感情移入し、共感しました。そして何より、映画という表現に何ができるのか、映画独自の禍々しき魔力の有り様、端正なストリーテリング描写を内側から食い破るようにオリジナリティが炸裂する瞬間と、トータルな客観的表現力のブレンド具合が、私が志向している映画表現のひとつととても近しくて、なんだかとても痛快な気分になりました。今後の作品、期待してます。(石井岳龍・映画監督、一部抜粋)
○from Director
シネマ・ロサのインディーズラインが復活!その記念すべき最初のシリーズに参加させて頂けることを、とても嬉しく思っています。個性的なラインナップに、ワクワクしてます。ぜひ、見に来てくださいね!
・同時上映『永遠の少女』
トークイベント 安川有果監督+宮崎大祐監督+井口奈己(映画監督)+祷キララ(『Dressing Up』主演)

5月20日(日)
『湖底の蛇』 2016年/60分 監督:田中里奈
○作品コメント
一見波風立たない普通の現実世界のように見えて、まったく唐突に、知らぬ素振りで非現実が挟み込まれる。それは言ってみれば主人公の妄想なのだろうが、にしてはずい分と客観的だ。おかげで作品全体にわたって高度な緊張が持続する。何とも心憎い映画。ひとつ間違えれば通俗の極みになるかもしれないそうした妄想の描写を、きわめて格調高く提示した監督田中の手腕は相当なものだ。おまけに撮影、美術、編集、音楽すべてよい。(黒沢清・映画監督)
○from Director
蟻の思いも天に届くとは。この度の上映に感謝いたします。目と耳で存分に楽しんでいただけたら幸いです。
・同時上映『大和月夜』
5月20日(日)
『ピンパン』 2016年/15分 監督:田中羊一
○作品コメント
『ピンパン』で描かれるのは、どこにでもいる若い女性であり、どこにでもある都会の孤独であり、ディスコミュニケーションである。だが、その描き方は些かも平凡ではない。視界を遮っていた緑色の壁がゆっくり降りていくのを目撃する時、私たちは映画が人生に対する美しい復讐となり得ることを確信するのだ。(大寺眞輔・映画批評家)
○from Director
金ないし、と映画製作から逃げ回ってきましたが宝くじが当たり『ピンパン』を撮りました。
このような事故的に起こる思いがけない体験/出会いを描いていきたいと思ってます。
・同時上映『ライセンス(ディレクターズカット版)』
舞台挨拶(上映前) 田中里奈監督+黒岩三佳(『湖底の蛇』主演)+木村翠+西本竜樹+岡部成司+みやべほの(以上『湖底の蛇』出演)+田中羊一監督+柳英里紗(『ピンパン』主演)+廣田朋菜(『ライセンス』主演)+石橋征太郎(『ピンパン』『ライセンス』出演)
トークイベント 田中里奈監督+黒岩三佳+田中羊一監督+柳英里紗+廣田朋菜+
宮崎大祐監督+大寺眞輔(映画批評家)

5月21日(月)
『こんなに暗い夜』 2009年/85分 監督:小出豊
○作品コメント
・・・よりわかりやすく言い直そう。ブレッソンに少しでも勝っていなければ、ストローブやゴダールに少しでも勝っていなければ、映画を作る意味などいったいどこにあるというのか。映画は「自己表現」の道具ではない。映画はよりいっそうの寒冷を求めている。世界は冷えきった映画を求めている。小出豊は映画の、そして世界の、この欲望をおのれの生として生きる作家なのである。(廣瀬純・批評家)
○from Director
もっと映画を見たくなるし、よしんば自分も映画を作ってみようかしらと思い立っていただけるように映画を作りました。
・同時上映『葉子の結婚 月曜日』
トークイベント 小出豊監督+森田亜紀(『こんなに暗い夜』出演)+宮崎大祐監督

5月22日(火)
『適切な距離』 2011年/94分 監督:大江崇允
○作品コメント
現代映画と現代演劇の出会いが生む新たな王道の誕生を『適切な距離』は高らかに宣言する。(青山真治・映画監督)
○from Director
嘘には必ず背後につかなければいけない理由が隠れています。「この物語の母と息子は嘘をつき合うことで逆に本心が溢れてしまっている」、撮影中俳優の姿を見ていてそんなことを感じたなと思い出しました。映画は嘘です。ですが、嘘だからこそ現実では触れることのできない人間の真理のようなものを掠ることができると実感しています。是非私たちのつく嘘を観に来てやってください。絶対に後悔させません。
トークイベント 大江崇允監督+内村遥(『適切な距離』主演)+宮崎大祐監督+佐々木敦(批評家)

5月23日(水)
『ほったまるびより』 2015年/38分 監督:吉開菜央
○作品コメント
清々しいエロティシズムとフェティシズム。生々しい皮膚感覚によって貫かれた透明な詩性。緩慢なワンカットすら拒む徹底した美意識。過激さと穏やかさ、衝突と均衡がもたらすその快楽は、ダンサーでもある監督の吉開菜央とパフォーマンスも行なうミュージシャンの柴田聡子の「個」の交わりによる成果か。「メディアとしての身体」という現代的なテーマを扱いながらも、超言語コードで綴られる映像からは、時間や空間を超越してさまざまな物語や思考が喚起させられる。2015年版ガーリー・ポップの「象徴」として記憶にとどめておきたい作品である。(青森県立美術館学芸員・工藤健志)
○from Director
私の作品はすべて短編なので、これまでつくってきた作品ほぼすべてを盛り込んで85分のプログラムができると言っても過言ではないです。生きざまを込めた濃密な85分にします!ぜひ観に来てください。
・同時上映『ホワイトレオターズによる上映前ストレッチ』『みづくろい』『自転車乗りの少女』+新作3本
トークイベント 吉開菜央監督+宮崎大祐監督

5月24日(木)
『太秦ヤコペッティ』 2013年/83分 監督:宮本杜朗
○作品コメント
イデオロギーじゃない、思想をつかみ取った人たちの顔が映っている。
これが映画だと思う。こういう映画を観ないで映画を語るなよ。
ありがとう。(矢崎仁司・映画監督)
○from Director
この映画に価値がないと思ったら返金します。僕、劇場にいるので言ってください。
トークイベント 宮本杜朗監督+宮崎大祐監督
 ゲスト:和田晋侍(『太秦ヤコペッティ』主演・音楽、ミュージシャン)

5月25日(金)
『TOCHKA』 2008年/93分 監督:松村浩行
○作品コメント
『TOCHKA』は松村浩行にとって、『地下室の手記』ないし『精神の氷点』に相当する作品なのかもしれない。ドストエフスキーや大西巨人が、後年の長編小説に至る以前に一度はそれらを書く必要に迫られた仕方で、松村もまた、人生の空費と見紛う荒廃と衰弱を敢然とくぐり抜けようとしたのかもしれない。(鎌田哲哉・批評家)
○from Director
人が共同するということ。時に個が状況にノンをいうこと。その困難さと貴重さに興味があるのかと思っています。
トークイベント 松村浩行監督+宮崎大祐監督

■5月19日(土)〜25日(金) 1週間レイトショー *日替わり上映
■上映時間=連日20:45〜 ※注記以外のトークイベントは終映後に開催予定
■料金=1300円均一/全席指定(チケットは当日の朝より受付開始いたします)
 *リピーター割引=半券提示で1000円(それ以外の割引はございません)

会期中のイベントやその他最新情報は本ページにてお知らせいたします。
 
お問合せ:池袋シネマ・ロサ 03-3986-3713    『シネマ・レガシーvol.1 監督 宮崎大祐セレクション』オフィシャルホームページ