青山真治(映画監督)
あいつのつくったもんなんんか見てるヒマはない。
しかし、見ないやつはバカだ、ともわかっている。
なのでつい見てしまった。
・・・・・なんだよ、またしても奇蹟が起きてるよ。
KIKI(モデル・女優)
またいっぱい笑わされてしまいました。
動かないカメラに初めはドギマギしたけれど、
スクリーンが常に一枚の写真を映し出しているようで、
見ているうちに画面に惹き込まれていってしまった。なんだか
青みがかったような、ちょっと湿気を帯びた空気に、身体が
浮遊しているような気分。そんな風景のなかで、少しだけ
大袈裟な動きとシュールな会話は、ちょっと昔に創られた
サイレント映画のように魅力的。
どんどんと進んでいく切羽詰った滑稽な話に、
ひとり笑いが止まりませんでした。次の選挙が楽しみです。
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阿部和重(小説家)
『シャーリー・テンプル・ジャポン』は、所有欲を激しく駆り立てる
映画だ。見ている間中、これを自分だけのものにするには果たしてどうすればよいのだろう、などと考えずにはいられない悩ましい作品なのだ。そのような魅惑の作品を、自作として所有する冨永昌敬を、わたしはただ羨ましく思う。
断っておくが、冨永昌敬がわたしのコメントを必要としているのではない。わたしのほうこそが、冨永昌敬の映画を必要としているのだ。この若い社会派作家の官能的な新作を、自分だけのものにしたいと欲しつつも、どうか大勢の人々に見てもらいたいと願っているわたしは今、二つの欲望に引き裂かれながらちょっと倒錯的な気分に浸ろうとしている次第である。
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